こんにちは!
今回はがんのタイプについてお話します。
がんは心臓で発生することはほとんどありませんが、心臓以外のほぼすべての器官で発生する可能性があります。肺から発生したがんは肺がん、胃から発生したがんは胃がん、大腸から発生したがんは大腸がんといったように、がんには発生した器官の名前がついています。けれども、同じ器官から発生したがんでもすべての患者さんのがんが同じ性質をもっているというわけではありません。走るのが速い人、走るのが遅い人、怒りっぽい人、優しい人…、人間に様々なタイプの人がいるように、がんにも様々なタイプがあり、患者さんによってがんのタイプが違うのです。
例えば、肺がんには大きく分けると「小細胞がん」とそれ以外の「非小細胞がん」という2つのタイプがあります。非小細胞がんは進行がゆっくりですが、小細胞がんは進行がとても速くて、転移や再発もしやすいという性質を持っています。性質の違うがんには同じ治療をしても同じ効果が得られません。ですから、肺がんでは小細胞がんと非小細胞がんは違う治療をするのです。そのために非常に重要なのは、患者さんの肺がんが小細胞がんと非小細胞がんのどちらのタイプなのかという、がんのタイプの診断です。
次回は、がんのタイプの診断方法についてお話します。